税理士資格を取った後、どうするか

11月30日(木)に税理士試験の合格発表があったと、同業のサイトを見て知りました。

私が受験生時代は12月の第2金曜日だったと思いますが、時期が早まったことすら知りませんでした。

歳を取ったものです。

税理士資格を取った人は、今の時代は何を考えるのでしょうか。

私見で今後どうするべきか、勝手なことを書いてみます。

勤務し続ける

その会社に将来を感じるのであれば、勤務税理士として残るのは選択肢の一つです。

組織で活躍したいと思うのであれば、独立するより組織勤めの方が輝くと思います。

大手の税理士法人や、何かに特化している準大手であれば、より多くの特殊案件に携われるので、セカンドキャリアまで考えるなら、そのまま勤め続ける方が、得策かもしれません。

転職する

転職することも一つの選択肢です。

有資格者であれば、余程のことが無い限り、引く手数多ではないでしょうか。

転職する場合、将来的に独立するのか、勤務税理士として働くのかによって事務所の選択は変わると思います。

独立を考える場合

独立したいのであれば(若しくは独立する可能性が1%でもあるなら)、独立後従業員を増やしたいのか、1人でやっていくのかを考えなければなりません。

従業員を何人も雇用して事務所を広げたい野望があるのであれば、1つの税理士事務所で漫然と過ごすのではなく、色々な事務所で多種多様な経験を積むことが求められます。

早い段階で人脈を広げるなど、働いている段階で独立準備をしていくことも必要です。

但し、従業員を何十人と雇用して税理士事務所展開を行うには、相当の覚悟と努力と運、その他諸々が必要と思います。

私見ですが、従業員を何十人以上も束ねる税理士事務所のトップというのは、常人ではまず務まらないので、まず自らの器や能才をじっくり考えることを勧めます。

1人でやっていくのであれば、何かしら特化した事務所へ就職する方が効果的です。

1人税理士事務所が飯を食べていくのに、そんなに何十件、何百件と顧問先は必要ありません。(そもそも物理的に顧問できません。)

それであれば何かしらの分野に特化して開業し、その分野で顧問先を増やす方がよほど効率的です。

1つの分野に特化するなら、必要以上に人脈を広げる必要もありません。

他の税理士とも差別化することができるので、戦略も練りやすく、今の時代にも沿っているように感じます。

勤務税理士でいる場合

勤務税理士として今後を考えていくのであれば、準大手以上の法人へ勤める方が良いです。

税理士も十人十色で、独立が向いている人と、組織で輝ける人と色々な方がいます。

前述の通り、組織で上手く立ち回れる程の器量があるのであれば、組織勤めの方が充実した日々を送れると思います。

中堅以下の税理士事務所でも良いかもしれませんが、欠点として基本的に将来の保障が手薄いことが挙げられます。(手薄いどころか、皆無のところがほとんど。)

ゆえに、その点は十分に検討して勤務先選びをすべきです。

この業界で、将来保障がロクにない事務所に勤め続けることは、明らかなリスクではないでしょうか。

独立する

周りの理解をきちんと得られるのであれば、独立は大きな選択肢です。

人によっては何年もかけて取った国家資格と思います。

存分に活用したいのであれば、独立を視野に入れたいものです。

(きちんとしたリスクマネジメントは必須。)

また純粋に収入だけを追い求めたいなら、独立しかありません。

勤務時代と異なり、働いた分だけ収入が上がるので当然です。

独立を視野に入れるのであれば、外部交流をできるだけ積極的にしておくことを勧めます。

私が独立したのは、以前の勤務先の同僚の影響が大きいです。

(私は過去に3箇所の税理士事務所に勤めていますが、そのうちの1つです。)

同僚たちも当時は無資格者が多かったですが、勤務時代から独立のことを考えていて、向上意識の高い方ばかりでした。

実際、独立に向いているか否かは、独立してみないと分からないと思います。

従業員として勤務していた頃はあまり評価が高くなかった人が、独立した途端に次々と人脈を広げて、バリバリやっている人もいます。

逆に、税務について博識であっても、独立したら厳しいだろうなという人も、税理士事務所には結構います。

そういった人の多くは、外部交流が少ないケースが多いと思います。

一つの税理士事務所に長年いると、その事務所の方針に染まってしまい、その事務所の行為行動が全て正しいと錯覚してしまいがちです。

税理士事務所の方針や習慣は、事務所によって本当に異なるので、外部の声や交流は欠かさない方がいいです。

私も勤務時代は、外部交流がほとんどなかったので、(今でも多くありませんが)、独立前に、できる限り忙しい諸先輩を捕まえて話を聞きに行ったり、セミナーに参加したりして、正しい情報の入手に努めました。

そこで気付かされる点がどれだけ多かったか、衝撃的だった記憶が未だに残っています。

独立すると俯瞰して自分や業界を眺めることが出来るので、その点では私は良かったと思います。

何より自由です。

満員電車で通勤することも、税理士事務所特有の朝礼や会議も、窮屈なしがらみもありません。

まとめ

税理士資格取得後の道筋を、勝手気儘に書いてみました。

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