今年の確定申告は3月10日に全て完了しました。
今年は、自分のキャパ的には大きめな相続案件も重なっていたので、並行して行うことに苦心しましたが、相続案件も終わりが見え、ようやくひと段落というところです。
今年の確定申告を終え、改めて大切と思うことをまとめました。
自分のタイプを知る
以前、税理士事務所に勤めていた際、色々なタイプの方を見てきました。
(私は過去に3か所の税理士事務所勤務経験があります。)
仕事が早い遅いなどは、あくまで人それぞれの個性なので、ここでそれが良いか悪いかなど述べるつもりはありません。
正直に言って、税理士事務所に勤務している方で、仕事がテキパキと早く、お客様対応も申告書作成も税務判断も全てにおいて長けていて、プライベートも充分に満喫している人間など、私は少なくとも見たことがありません。
仕事において、スピード感は一番大切な要素の一つですが、中身が伴っていなければ、それは雑にこなしているに過ぎません。
かといって、一つ一つの案件の細かな問題に必要以上にこだわりすぎると、申告期限などすぐに迫ってきますし、期限間際に顧問先に迷惑をかけるような事態になりかねません。
私の場合、仕事は早い方とは言えません。
一つの事が気になると、ある程度納得するまで調べ上げたい性分です。
悪い意味で、潔癖な人間です。
仕事ができる人は、そのあたりの判断が絶妙で、悩むべき事案と悩まないでスルーする事案をきれいに区別することができます。
そういった方は、仕事とプライベートの両立も得てして上手なものです。
(税理士として真に稼げる人は、どの分野で働いても稼げるように思います。)
ゆえに私のようなタイプの人間は、将来的な不測の事態に備えて、早めに取り掛かることが大事なのです。
早めに取り掛かる
確定申告に関わらず、決算や相続税申告などは「早めに行う」ことが肝要です。
この場合の、「早めにやる」とは、「早くやる」のではなく、「早めに取り掛かる」ということです。
確定申告は、目の前に整然と資料さえ揃っていれば、イレギュラー案件を除いて、比較的速やかに終わることが多いです。
逆に、資料が一つでも抜けて入れば、基本的に申告は終わりません。
・お客様に確定申告資料に必要な書類一覧を提示するのであれば、早めに行っておく。
・イレギュラーな案件であれば、早めに税法を調べ上げて、必要な情報を整理する。
そういった基本的なことを積み重ねれば、期限間際に慌てることはないはずです。
税理士事務所勤務時代を思い返すと、担当件数が人にとって異なるので、一概に比較するのは難しいのですが、申告期限ギリギリまでかかるケース(担当者や案件)は、たいてい毎年同じでした。
仕事の早さ遅さは個人差がありますし、どちらが良いか、悪いかは一概に判断できません。
ただ、仕事が遅いと自覚しているのであれば、最低限早めに取り掛かることを心掛けたいものです。
案件を抱え込みすぎない
私の税理士の先輩で、確定申告件数が100件を超えているにも関わらず、2月中に全ての申告を終わらせている方がいます。
その方は、個人事務所の税理士1人体制で、事務員すら1人も雇用していません。
私も個人的に尊敬していますし、目標にしたいものですが、正直自分にはその能力がありません。
私も税理士事務所勤務時代に担当していた頃より、当然、申告件数は多いですが、今以上に増やすのも考えものです。
ご依頼を断ることもしばしばあります。
1人税理士で一定程度経営していると、仕事のない怖さより、仕事を抱え込みすぎて回らない怖さの方が大きくなります。
個人の税理士事務所を経営している方(税理士一人体制)は、案件数や仕事量の調整が可能なので、その特権を生かしたいものです。
税理士事務所勤務時代の若かりし頃は、繁忙期に毎日のように残業して、近くの居酒屋でラストオーダー間際に入店し、簡易な食事をして、終電で帰るといった生活をしていました。
それはそれで、良い経験でした。
ただ、独立して、年齢も40歳を超えて、その生活は避けたいものです。
体調管理も仕事のうちの1つです。
ゆえに今後も、目先の売上に捉われず、現状でご依頼頂いているお仕事を、自分のポテンシャルの範囲内で行うことを継続していきたいと思います。
・仕事が早く、的確で、程よいスピードで業務をこなす
・仕事が早いが、中身が雑もしくはテキトー
・仕事が早く、部下への仕事への振り方も絶妙に上手
・仕事が早いが、よく見ると部下に仕事を押し付けている(チェックも雑)
・仕事が遅いが、内容はきちんとしている
・仕事が遅く、意味もなくダラダラ残業している